トランプ大統領がパリ協定離脱を発表

  トランプ大統領は米東部時間6月2日午後3時過ぎ、2015年に開催された「国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)」で196か国が合意に達し、昨年11月に発効した「パリ協定」からの離脱を発表しました。   G7(先進国首脳会議)の開催前から先延ばしにされてきたパリ協定に残留するかどうかの決断について、トランプ大統領が離脱を決断したと米メディアが報じ、今日の発表に注目が集…

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【トランプ政権】 アメリカのパリ協定脱退はナンセンス

  2015年12月に約200か国が合意に達し、2016年11月に発効した気候変動対策の国際的枠組みである「パリ協定」を実施するためのルール作りについて協議する作業部会が、2017年5月8日からドイツのボンで始まりました。トランプ政権移行後に気候変動対策関連省庁の予算を大幅に削減する案を作成し、オバマ政権時代の気候変動対策を白紙に戻す大統領令に署名するなど、気候変動対策が停滞しているアメリカ…

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【トランプ政権】 大統領令通りに気候変動対策が見直されると米の温室効果ガス排出量はどうなるのか

  前回はオバマ政権時代の気候変動対策を大きく見直すためにトランプ氏が署名した大統領令についてまとめましたが、記事で触れたように、トランプ政権による政策の多くは法廷で争われる可能性が高いうえに、今後のエネルギー市場の動向も不透明なため、大統領令によるアメリカの温室効果ガス排出量への影響については不確かな要素が多く、先行きは不透明です。   アメリカは、パリ協定における温室効果ガス排出量削減目標…

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【トランプ政権】 気候変動対策を見直す大統領令に署名も先行きは不透明

  ドナルド・トランプ米大統領は現地3月28日(火)、オバマ政権が残したクリーンパワー・プランやメタンガス排出、二酸化炭素の社会的コスト、公有地における新規石炭採掘の禁止などを含む気候変動対策に関する規制を見直すための大統領令に署名しました。   今回は、気候変動に関する規制見直しの大統領令によって、オバマ大統領が任期中に実施した気候変動対策がどのような影響を受けるのか、大統領令によってで…

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【トランプ政権】 キーストーンXLパイプラインの建設を認可

  アメリカのドナルド・トランプ大統領は3月24日、1月の就任直後に出した大統領令で触れていたとおり、バラク・オバマ前大統領が2015年に建設を却下したカナダとの国境を越えるキーストーンXLパイプラインの建設を認可する意向を表明しました。 キーストーンXLパイプラインの建設予定ルート。Credit: Vox   カナダのアルバータ州から米国境をまたぐ、カナダの「トランスカナダ社」が運営する全…

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トランプ政権による予算削減が気候変動と環境問題に与える影響

  トランプ政権発足後約2か月が経過し、気候変動や環境関連の政策に直接関与する省庁のトップも決まりました。予想通り気候変動の科学に否定的な見解を持つ顔ぶれが揃っているため、気候変動対策や環境政策がオバマ政権時代から大きく後退するのは確実です。   また、トランプ政権が気候変動と環境関連の予算を大幅に削減するのではないかと懸念されていましたが、3月16日に発表された2018年度(10月1日に開始…

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「パリ協定」がすべての条件を満たす  11月4日に発効へ(日本抜きで)

  先日、インドとEUが10月初旬の批准を表明したことで年内の発効が確実視されていた「パリ協定」ですが、その後、インドやEU諸国をはじめニュージーランドなどが協定を批准し、10月5日現在で「55カ国以上の批准」と「世界の温室効果ガス排出量の55%以上を占める」というふたつの条件を満たしたため、11月4日に発効することが決まりました。 2016年10月5日現在のパリ協定の批准状況。Sourc…

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日本抜きで11月にパリ協定発効へ

  2015年にフランスのパリで開催された「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」において196か国が合意した「パリ協定」は、その後191か国が署名し、年内に発効できるかもしれないという雰囲気が漂っていました。   その「できるかもしれない」を「できそう」に変えたのが、9月初旬のG20開催を前にしたアメリカと中国のパリ協定同時批准でした。世界1位と2位の温室効果ガス排出大国…

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イギリスのEU離脱が国内外の環境政策と気候変動対策に与える影響

  イギリスのEUからの離脱が国民投票によって決まりました。すでに大手格付け会社の「スタンダード・アンド・プアーズ」と「フィッチ・レーティングス」がイギリス国債の格付けを引き下げるなど、経済的影響については多くの情報が発信されています。   EUからの離脱がイギリス国内外における環境政策や気候変動対策に与える影響についてはほとんど報道されていませんが、今後数年かけて行われる離脱手続き中から、国…

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オバマ大統領とトルドー首相が気候変動対策で共同声明

                    Credit: Prime Minister of Canada Justin Trudeau   2015年の歴史的な「パリ協定」合意から3ヶ月が経ち、パリで得たモメンタムが失速していく中で、アメリカとカナダが米ホワイトハウスで行われた会談の後、気候変動対策で共同声明を発表しました。強力な温室効果ガスであるメタンの排出量削減や、飛行機による温室効果ガス…

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オバマ政権が1バレルにつき10ドルの新たな石油税を予算教書で提案  共和党は反発、経済専門家は歓迎

                    Credit: Matthew Rutledge   米連邦最高裁から、石炭火力発電所からの二酸化炭素排出量を削減する「クリーン・パワー・プラン」の一時差し止めの判断を受けたオバマ政権ですが、2月9日に米議会に提出した「予算教書」で、新たな気候変動対策として同月4日に発表していた、石油会社に国産、輸入の別を問わず1バレルあたり10ドルの石油税を課し、それ…

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米最高裁がオバマ政権による石炭火力発電所からの二酸化炭素排出規制を一時差し止め

  米オバマ政権が2015年8月に発表した、主に石炭火力発電所からの二酸化炭素排出量を2030年までに2005年比で32%削減する「クリーン・パワー・プラン」が、米連邦最高裁の判事が5対4で一時差し止めを決定しました。   この規制は、1年間に全体の3分の1を占める石炭火力発電からの二酸化炭素排出量を削減し、再生可能エネルギーへの転換を促進させる目的で、2015年に国際合意を果たした「パリ…

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オバマ政権が公有地での新規石炭採掘を一時停止

  任期の最終年を迎えたオバマ大統領は、先日行われた最後の一般教書演説でも気候変動問題でレガシーを残す意欲を見せましたが、その3日後に公有地をリースして行う新規の石炭採掘を一時停止すると発表しました。ただし、現在既に開始している石炭採掘は続けることができるため、オバマ政権は国内のエネルギー供給に問題が生じることはないだろうと見ています。  2014年の時点で、アメリカの公有地ではリースプログラム…

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COP21「パリ協定」で知っておくべきこと

  パリで開催されていた「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」は会期が1日延長されたものの、大方の期待通り「京都議定書」に続く「パリ協定」に、190を超える参加国が合意、採択されました。   「パリ協定」で知っておくべきことを挙げておきたいと思います。 1.  すべての参加国が二酸化炭素排出量削減義務を負う  京都議定書では発展途上国と先進国に責任の差があり、それが国際的な…

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【COP21】ロス&ダメージ(損失と被害)で隔たる先進国と途上国

  各国首脳によるスピーチなどの話題性のある大きなイベントが終わり、「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」は地味な交渉期間に入りました。   歴代のCOPに参加しているある国の代表は、気候変動会議の交渉について「悪者が登場して何もかもを壊していこうとするが、ギリギリのところで参加国が力を合わせてそれを阻止し、合意に持ち込むのが通常のパターン」と話すほど、交渉が順調に進んだこと…

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【COP21】開催初日の感想など

  いよいよパリで「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」が始まり、開催初日は各国首脳によるスピーチや、新たなプロジェクトの発表などが行われました。   いくつか印象に残った出来事を書き連ねてみようと思います。 ◆ 官民共同のクリーンエネルギー研究開発プロジェクトの立ち上げ  初日の話題をさらっていったのは、米オバマ大統領や米マイクロソフト社創業者のビル・ゲイツ氏らによる、官…

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COP21について知っておくべきこと

  フランスのパリで開催される「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」を翌日に控え、世界各地ではデモが行われています。  パリでは、連続テロ攻撃の影響で気候変動デモが禁止されましたが、それでも集まった人たちと警察隊が衝突し、200人以上の逮捕者が出ました。   さて、これまでに20回開催されてきた気候変動枠組条約締約国会議ですが、「2100年までの気温上昇を2℃以下に抑える…

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「COP21について知っておくべきこと」の前に「COP21を」知ってもらわなければならないとは

  11月30日から、フランスのパリで「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」が開催されます。京都議定書に続く、法的拘束力のある新たな気候変動対策の枠組みの国際的合意に向けて約150ヶ国の首脳も顔を揃える予定で、今回に賭ける意気込みが伝わってきます。   さて、「COP21について知っておくべきこと」という記事を書こうと思い立ち、「はて?日本のどれくらいの人が『COP21』を認…

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TPPの環境関連の項目に批判続出

  10月に、環太平洋パートナーシップ(TPP)に参加12ヶ国が大筋合意に達し(どう考えてもまだ何も決まっておらず、「合意することに大筋で合意に達した」としか思えませんが)、ニュージーランドに続いて英語版の全文を米政府もオンラインに公開しました。   全文の日本語訳はまだ公開されておらず、英語が読めない人は外務省が公開している概要を読んで「なんじゃこりゃ。なんもわからんやないか。」と思うしかな…

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オバマ政権がキーストーンXLパイプライン建設認可申請を却下

  2008年にカナダのトランスカナダ社が米国務省に建設認可申請を提出し、審査が7年に及んでいた、カナダとアメリカ国境をまたぎ、カナダのアルバータ州からテキサス州メキシコ湾岸を結ぶキーストーンXLパイプラインの建設プロジェクトが、2015年11月6日付でオバマ政権によって却下されました。 Credit: Penn State University   建設費8億ドル(約985億円)のキースト…

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