【独り言】 2015年の気候変動関連5大ニュース

  2015年は、気候変動関連で良くも悪くも記録と記憶に残る多くの出来事が起こった年になりました。心に残った5つの気候変動に関連する出来事を挙げていきます。 1. 2年連続で世界平均気温が観測史上最高を記録することが確実に  2014年の記録を大きく上回り、2年連続で観測史上最高の世界平均気温を記録することが、12月を残して99.999%確実と言われるくらい、圧倒的に暑い1年になりました。  …

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2015年は米で山火事の延焼面積と消火活動費用が最大の年に

  2015年にアメリカが森林火災や野火によって焼失した面積は、12月23日時点で9,937,863エーカー(約40,217平方キロメートル)と、過去最大だった2006年の9,871,863エーカー(約39,950平方キロメートル)を上回り、史上最大面積を記録することが確実となっています(全米省庁合同火災センター調べ)。また、USAトゥデイによると、米農務省林野部が消火活動に使った費用の総額は1…

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世界各地で異常気象相次ぐ

  年末年始が迫る中、世界各地で異常気象が相次いで起こっています。   テキサス州やアラバマ州、ミズーリ州、ミシシッピ州などの米南部と中西部では、トルネードや激しいストームによる洪水が発生し、43人の死者と1000棟以上の建物が損壊するなどの甚大な被害が出ています。テキサス州ダラス・フォートワース大都市圏では、12月にしては最大規模の改良藤田スケールでEF4のトルネードが発生し、11人が死亡し…

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エルニーニョ現象は早くても夏前まで続く見込み

  温暖化と共に、史上最高になることがほぼ確実な今年の平均気温を押し上げてきたエルニーニョ現象の勢力は依然として強いままで、予測によると早くても2016年の夏前まで続く見込みです。 Credit: NOAA   エルニーニョ現象の強さの指標となる、ニーニョ3.4地域における海面温度の平均偏差が2.9℃と、史上最も強かった1997年の値(2.8℃)を上回る状態が続いています。 Credit:…

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【独り言】科学者と人間のラインはどこに?

  気候変動のような、他者の「世界観」や「イデオロギー」に振り回される科学分野の研究者たちを日常的に見ていると、科学者はいったいどこまで「科学者としての自分」を優先させなければならず、どこに表情豊かな「人間としての自分」が顔を出しても許されるラインが引かれているのかを考えさせられる機会が多くなります。   僕自身も端っこに座っている科学者として、また、環境(気候)正義や環境(気候)倫理を学ぶ者…

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【よくある間違い】 地球は氷河期に突入している

  気候変動を否定する人たちが「マウンダー極小期が来る」と同じくらいよく使うのが、「地球は氷河期に突入している」という説です。 【あわせて読んでほしい記事】◆ 人間活動由来の二酸化炭素が原因で次の氷河期がキャンセル◆ 1万年後には、今よりも気温が7℃高く、海面は52メートル上昇するという研究結果◆ 【よくある間違い】マウンダー極小期が来る◆ 【よくある間違い】人為的温暖化説はコンセンサスを得ら…

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気候変動対策に原発が必要という議論が再燃?

               Credit: Bistrosavage   「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」を契機に、「気候変動対策に原子力エネルギーが必要」という声が大きくなってきています。   COP21開催中には、「地球温暖化問題の父」と呼ばれている、アメリカで最も有名な気候科学者、ジェイムズ・ハンセン氏らが、2100年までの気温上昇を2℃未満に抑えるためには原…

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【独り言】産業革命以降の人類が変えてしまったもの

  僕たちが現在生きている時代(人類誕生以降)は、地質時代区分で新生代・第四紀の完新世に当たります。  また、正式名称ではありませんが、21世紀に入ってから、産業革命以降の人間による地球環境への影響度が著しく増大した時代を「Anthropocene(アントロポシン)/人新世」と呼ぶようになりました。人類は、石炭などの化石燃料を採掘して燃焼させて大気の状態を変え、森林を乱開発し、大規模農業を営…

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【よくある間違い】マウンダー極小期が来る

  気候変動を否定する根拠らしきものとして、「マウンダー極小期(のような寒い時期)が来る」という説をよく見聞きするので、この主張を検証してみましょう。   マウンダー極小期は、1600年代中盤から1700年代前半にかけて太陽の黒点が極端に減少したことによる太陽活動の低下の影響を受け、北半球の気温が低下した時期のことを指し、14世紀半ばから19世紀半ばまで続いた小氷期と呼ばれる期間の一部のことを…

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太平洋十年規模振動が温暖化を再加速させる可能性

  2014年は観測史上最高の世界平均気温を記録し、99.999%の確率で今年(2015年)の世界平均気温は昨年を上回ると予測されており、さらに、来年(2016年)は95%以上の確率で今年の平均気温を上回ると言われています。   今年の平均気温の上昇の大きな原因はエルニーニョ現象であると伝えるメディアが多い印象を受けますが、バックグラウンドで進んでいる温暖化の方が大きな要因であるという分析結果…

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温暖化で全村民移住を迫られるアラスカ先住民族の村

  気候変動の影響は北半球の高緯度地域でより顕著で、北極圏の気温は、その他の地域の約2倍の速さで上昇しています。   気温上昇による海氷や永久凍土の急速な融解と海面上昇の影響を受け、海岸線が浸食されて崩壊する地域が増え、永久凍土上の町や村では、土地が陥没するなど、生活に大きな支障を来すようになってきています。   その影響を最も受けているのが、北極圏で数千年前から伝統的な生活を続けてきた先住…

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化石燃料への税控除や投融資が世界で総額55兆円(日本は2兆4千億円)

  「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」において、195ヶ国が歴史的合意に至り採択した「パリ協定」の目標を達成するには、遅くても2050年までに化石燃料からフェードアウト、もしくは化石燃料が排出する二酸化炭素の量と自然が吸収する二酸化炭素の量が同じになる炭素ニュートラルを達成することが要求されます。   また、パリ協定の中には「ロス&ダメージ」が明記され、途上国が気…

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2016年は95%の確率で最も暑い年に

  1月から11月までの世界平均気温が昨年を大きく上回る観測史上最高を記録し、2015年は99.999%の確率で最も暑い年になるという記事を書いたばかりなのですが、英気象庁は、2016年の平均気温は今年をさらに上回り、95%以上の確率で観測史上最も暑い年になるという見通しを発表しました。 Credit: Guardian   上のグラフのうち、2015年は1月から10月までの平均気温の偏差に…

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世界の11月と今年の11ヶ月間の平均気温が観測史上最高(NOAA)

  日本の気象庁と米航空宇宙局(NASA)のデータで11月の世界平均気温が観測史上最高を記録したのに続き、米海洋大気局(NOAA)の発表でも、観測開始以来136年間で最も暖かい11月になったことがわかりました。1月から11月の11ヶ月間も過去最高を記録し、9月から11月の秋季3ヶ月間も過去最高で、観測史上最も暖かい秋になりました。   世界の11月の平均気温は、平年(1901年から2000…

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北極圏の気温が観測史上最高を記録

  米海洋大気局(NOAA)が発表した年次報告書「北極圏報告カード(Arctic Report Card)2015年版」によると、北極圏内陸部の平均気温の平年(1981年から2010年の)からの偏差が1.3℃を記録し、観測を開始した1900年以降で最も高い値になりました。 Credit: NOAA   上の地図の方は、2014年10月から2015年9月までの1年間の平均気温を平年(1981年…

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世界の平均気温 11月も観測史上最高(気象庁&NASA)

  日本の気象庁の発表によると、世界の11月の平均気温は、平年(1981年から2010年)よりも0.54℃高く、1891年の観測開始以来最高を記録しました。 細線(黒): 各年の平均気温の基準値からの偏差、太線(青): 偏差の5年移動平均、直線(赤): 長期的な変化傾向。基準値は1981~2010年の30年平均値。Credit: 気象庁   赤で囲んだ部分を見ればわかるように、今年の偏差が大…

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【独り言】COP21を終えて思うこと

  「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」は「パリ協定」に195ヶ国すべてが合意して採択され、気候変動問題にとって歴史的なイベントになりました。   パリ協定の中身については記事にしましたが、COP21開催中から感じていたこと、終わってみて残った後味のようなものをここでは綴っておこうと思います。「歴史的」「成功」と呼ばれるイベントの陰で無視されたものや軽んじられたもの、見逃さ…

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COP21「パリ協定」で知っておくべきこと

  パリで開催されていた「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」は会期が1日延長されたものの、大方の期待通り「京都議定書」に続く「パリ協定」に、190を超える参加国が合意、採択されました。   「パリ協定」で知っておくべきことを挙げておきたいと思います。 1.  すべての参加国が二酸化炭素排出量削減義務を負う  京都議定書では発展途上国と先進国に責任の差があり、それが国際的な…

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【独り言】COP21最終日延長&「1.5℃未満」明記へ

  最終日を迎えた「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」は、合意案を巡り、いつも通り会期を延長し、現地時間12日午前9時に最後の草案が各国に配布される予定です。   そして、その最終草案に、2100年までの気温上昇の目標値となるのかどうかはまだ不明ですが、島しょ国を含む後発開発途上国に配慮し、何らかの形で「1.5℃未満」が記されることになったようですが、聞こえてくる話では、目…

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温暖化による島しょ国の移住問題が解決する見通しはゼロ

  気候変動による海面上昇が原因で、将来的に一部の国民が移住しなければならない状況に追い込まれているインド洋や南太平洋の島しょ国ですが、問題解決の糸口を見つけることすら難しいのが現状です。そして、その原因は先進諸国の政治によって問題を解決する意識の欠如です。   「国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)」では、島しょ国のリーダーたちが危機感漂う演説を行いました。彼らにとって、気候…

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